和名:コクワガタ 
学名:Dorcus rectus
大きさ:♂16.5〜45 mm ♀20〜28 mm
採集できる季節:5〜9月
採集できる場所:このコクワガタは、奈良教育大学の吉備塚古墳にあるクヌギでとれました。48mmです。コクワガタにしては、けっこう大きいよ。メスもいっしょにとれました。コクワガタは、ほんとによくとれます。
説明:クヌギ、クリ、ヤナギなどの木の樹液(じゅえき)をえさにしています。町中の広葉樹(こうようじゅ)でも、たぶんみつけることができるクワガタです。イチョウの木でもとったことがあります。

北海道(ほっかいどう)から九州(きゅうしゅう)でみつかりますが、平地(へいち)に多いといわれています。成虫のままで冬を越し、2~3年くらい生きています。

かたちの

とくちょう

  • 黒色。前胸部と上翅(じょうし)がやや赤みをおびるものもある。
  • 大型の♂はつやけしだけれども、小型の♂と♀はつやつやしている。
  • 眼縁突起(がんえんとっき:眼を保護するように眼の中程にある)は、前から約半分にかぶさっている。

♂の特徴

  • 頭楯(とうじゅん)はよこ長で、ゆるくへこんでいるが、まん中がすこしふくらむ。 
  • 大腮(おおあご)の内歯(ないし)は、大型の♂ではまんなかより少し前にあり、そ のさらに前には膨らみのようなにぶい内歯がある。中型にはこの鈍い内歯は観察されず、さらに小型のものでは、内歯はほとんどみえない。
  • 前胸背(ぜんきょうせ:ぜんきょうの背中)の横のふちは、ゆるやかな2この山がかさなったようなかたちで、まんなかあたりで出っ張った角があり、後ろの方でまるまっている。
  • 上翅は小さな点刻(てんこく)がたくさんあり、これにより、つやけしのようにみえる。小型の♂の後足のけい節ににぶいトゲがあるが、大型のものにはみえない。

♀の特徴

  • 頭楯は台形(だいけい)で、そのまん中あたりがくぼんでいる。
  • 頭部の中央には二つのコブがあり、その間隔は、眼と眼の間の約1/4である。
  • 前胸背の横のふちは、前がわはゆるく曲がり、そこから後ろはななめにほそくなり、まん中ほどで少しかくばるが、後はまるくなる。
  • 上翅(じょうし)には小さな点刻(てんこく)がたくさんあるが、すじははっきりとしていない。中足と後足のけい節に、とげがある。
さんこうに

した本

原色昆虫大図鑑II (甲虫編)北隆館

小学館の図鑑NEO昆虫 小学館